サイド・ロード

いつでも戻れるようにパンを撒いてゴー

担当アイドルの話をしろー!

 大槻ケンヂの「ロコ!思うままに」を読み返しながら、改めてロコのことを思った。

 思えばミリオンライブを初めてもう2年が近い。3thが終わったらしいあとに初めて4thをLVで観て、そして5thはもう来週に近づいている。

 この二年間でいろいろ変化があった。担当(僕はプロデューサーというほどたいしたものじゃないので『推し』のほうが正しいかもしれないけど)アイドルも増えたり気持ちが変わったりしたことがあった。

 もちろん何人もに増えた担当アイドルに関しては平等に好きだとは思っているけれど、ひとり、ベクトルが明らかに違うのが「ロコ」の存在だと改めて認識した。

 正直こんなことを言うとけったいな人間だと思われてしまうかもしれないけれど、ここ2年間の僕は本当にロコがいなかったら全く違う人間になっていたと思う。

 

 一番下にいる変わった名前の変わった子という認識でしかなかった彼女は、いつしか僕の生活を変えたと思っている。

 僕はロコから大槻ケンヂを知った。これに関しては何回もいろいろなところに書き散らしているが、amazonで「ロコ」で検索して出てきた「ロコ!思うままに」を興味本位で手にとって、世界が変わった。大槻ケンヂを買いあさり、三島由紀夫太宰治中島らも夢野久作江戸川乱歩椎名誠。僕はこれまでは漫画を中心に読んでいたのが、本当にまるっきり変わった。

筋肉少女帯のCDを手に取る。やがて人間椅子、アンジーPANTAINU、KISS、Radiohead。あらゆる古今東西のバンドを知った。

 こうして、期せずしてロコは、僕を「ロコナイズ」した。存在しない、空想で、想われることによって存在する彼女に、僕はロコナイズされた。

 

 この小説は短編集なのだが、最後の「天国のロックバス ロコ!もう一度思うままに」という短編の最後には、こんな文がある。

「たかだか音楽が、時に騒音とさえ嫌悪されるサウンドが、それを『大好きだ』と思う心ただ一つで、多くのダメ人間に、友を与え、希望を教え、未来へと彼らを運んで見せる。

 ならば、ロックによってそれを与えられた人間たちは、ロックに対して礼を尽くすべきだ。

 最善の方法は、この輝く力を、次世代の、バカで、ダメで、いい奴らに伝えていくことなのだ。」

 今書き写していて、結構いろいろ納得するところはある。僕はロコのおかげで、多くの知り合いもできたし、いい人とも会うことが何度もあった。僕の絵や文を「好きだ」と言ってくれる人と巡り合わせてくれたのも、ロコのおかげだった。

 僕がロコから授かったものは、もしかしたら結構、薄っぺらだったりするのかもしれないし、なんならこの衝動は永遠ではないのかもしれない。その時が来たら、それは時効になったと思ってしまえばいい。

 けれど、それでも、今は本当に、ロコにできる限りの恩返しをして、なんなら一人でも多くの人にロコの綺麗さを知ってほしい、と思っている。彼女にかけられた衝動という魔法にとらわれている間は、本当になんでもできる気がするので。